アイソメトリクス | バストアップ・豊胸を科学的限界でまとめる(2)
クーパー靭帯は鍛えられません
まとめ(1)でクーパー靭帯は鍛えることができないというのが医学界のコンセンサスだと述べました。
この点に関しましては、すでに【選る:情報の光と影】コーナでアップしております「蓮水カノンの1日7秒裏技バストアップ術~ケーススタディ2」をご参考いただければと思います。
日本大学板橋病院 乳腺内分泌外科/本庄総合病院外科 小関 淳 医学博士がこの商材をぶった切られています。
もちろん、たまたまこの商材が象徴的だったというだけで、その頃に出ていたバストアップのノウハウマニュアル類は全て似たり寄ったりであったことは確かです。
少し余談になりますが、『大澤美樹のバストアップラボ』なる商材の販売ページでは、「脂肪が筋肉に変化する」なんて珍説が堂々と記載されていて、【buy恩人】でも腹を抱えて笑い死にしそうなこともありました。
そして、まな板に乗せられた蓮水カノンさんの商材マニュアルには「脂肪のほとんどは水」と記載されていたと知って、誤記だとしても、一体何を言おうとしてそういう間違いをするのかな?と不思議で仕方ありませんでした。
詐欺商売するつもりなら、まともに商売する以上に賢くならんといかんでしょ!という感じでしたが、それでもある程度ぼろもうけして逃げたようですから、まだまだ「やったもん勝ち」が通用しちゃうということでしょうね。
ともかくも、蓮水カノンさんの販売ページには根拠らしいことが何も書かれておらず、「たった7秒で出来るのよ!」という情緒的な文章に終始して7秒という数字効果だけで売れちゃったみたいな…。
小関先生の一言でのまとめ“医学的に不可能なじん帯を引き締めることを意図”した『美バスト・マッサージ』だということが、買ってみて初めて分かるんですね。
バストアップに寄与する可能性のある要因は、「大胸筋」であり、これを鍛えるための「エクササイズ」なんですけれど、このマニュアルでは「クーパー靭帯」であり、それを引き締めるための「マッサージ」になるようです。
美容家によくあることなんでしょうが、もはや妄想というか思いこみというか・・・。
しかも、「7秒」を説明するために、アイソメトリクスという筋力トレーニング法(作用反作用を利用して動かないで筋肉に負荷をかける)を持ち出して来ているそうですから、もう捏造の領域ですよね。
「7秒」を売りにしたかったら、アイソメトリクスという筋力トレーニング法だけでよかったんですよ。
その方が正解だったわけです。
これは後述することになると思いますが、「マッサージ」とか「リンパドレナージュ」という耳障りのよい言葉でバストアップが謳われていることが多いと思います。
しかし、バストアップにしろ豊胸にしろ、仮説として成立するほどの根拠すらありません。
ある意味、好き勝手にこじつけて施術されていると考えておかれた方が無難でしょう。
ともかくも、バスト下垂改善の一つのアプローチとしては「大胸筋を鍛える」というところまでが限界でしょう。
ですから、これとて、バスト下垂改善の基本要素というだけに捉えて、これだけに期待を掛けないことが必要です。
大胸筋を鍛えるには?
では、どのようにすれば「大胸筋を鍛える」ことになるのでしょうか?
まぁ、普通に考えれば腕立て伏せもあります。
また、ダンベルを前後方向に上下させたり、左右方向に上下させたりする方法もすぐに思い浮かびます。
それで、十分だと思いますが、そうなると女性の方はたいてい嫌います。
何もボディービルをやるような人やスポーツ選手のようにする必要はないのに、何となくそういうイメージを持ってしまうんですね。
そういう心理も考慮に入れると、それこそ、奇しくも蓮水カノンさんが突拍子もなく利用したアイソメトリクスの筋力トレーニングが適していると言えるでしょう。
何でもそうなのですが、長続きの一番のポイントは生活の中に取り入れてしまうことなんですよ。
アイソメトリクスという言葉は、知らない方の方が多いのではないでしょうか?
アイソメトリック(isometric)は、数学や設計図法の分野で使われていた言葉で『等大』という意味合いしか知らなかったのですが、このニュアンスから派生して静的な筋肉の収縮という意味で使われていたようです。
それでは、筋トレの専門家に教えて頂いたバストアップに効果的なアイソメトリクス・エクササイズを2つだけお教えしましょう。
女性はもとより、運動の嫌いな人や中高年・高齢者にも好評だそうです。

- 背筋を伸ばして椅子に座り、胸の前で右手を上、左手を下にしてがっちりと指を組み合わせます。
そのまま、肘を外側に張るようにして全力で7秒間手を引っ張り合います。 - 背筋を伸ばして椅子に座り、胸の前10cmほどのところで両手の手のひらを合わせます。(合掌ポーズ)
そのまま、肘を外側に張った状態で全力で7秒間押し合います。

たったこれだけですので、2セットか3セットしたくなりますし、されるのは効果的である可能性が高いです。
しかし、それ以上やっても効果が比例するわけではないようですから、バストアップ目的ならこの程度で十分だと心得られるといいでしょう。
これなら、会社ででも気楽にできますから習慣づけられるのではないでしょうか?
アイソメトリクスを行う上でのポイントは、7秒間全力でやることと息を止めずにやることです。
後者は何だか難しそうな気がしますが、常に意識することで、実践するうちにコツを掴めるようになります。
左画像のようなアイソメトリックトレーニングツールを使うと、さらに汎用性を持たせたエクササイズが出来そうですよ。
第2回結論
アイソメトリクスで大胸筋を鍛えることが長続きしそう!
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません